IT業界の動向と言うと。。
今、まさにIT業界は、クラウド、AI(人工知能)やRPA(Robotic Process Automation)などに代表されるデジタル技術革新と、働き方改革やGlobal(海外進出)などの市場動向に合わせた顧客ニーズの迅速な変革に応じて、会社側も雇用される側も時代に対応していかなければという状況になってきてます。
その中で、今、IT業界に転職する際に本当に求められるスキルセットと今後伸ばしたほうが良いものについてお伝えしておきたいと思います。
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今後ますます需要が高まるスキルセット 8厳選
現時点でも必須なものもありますが、今後の将来性を見越して、IT業界の動向から向こう10年間を見据えて今後ますます需要がありそうな、これらのスキルセットに厳選しました。その本質と理由を後ほど詳細にお伝えします。
<共通>
- プロジェクトマネジメント
- 英語
<顧客接点・営業>
- コンサル
- UXデザイン
<企画・開発系>
- 仮想化系技術
- プログラミング
- サービス企画
<システム運用>
- システム運用
スキルセット内容とその理由
それぞれのスキルセットの内容とその理由は次の通りです。
プロジェクトマネジメント
PMBOKやP2Mに代表されるプロジェクトマネジメント知識です。
実際に、システムやサービス開発、システム運用など、数人のチームを管理するリーダになるためには必須スキルです。
PMP等の資格を取得しておくと、難しい分、より転職に有利になることが多いですね。ただ、資格試験の費用や試験条件を満たす講習費用が少し高めのため、実際に資格を取得しておかなくても、知識だけは習得しておいてください。
本質的には、PMBOKの領域を例にあげるなら、業務で利用する頻度から優先順位を付けるとすると、スケジュール管理・リスク管理が必須。つぎに、コスト管理・品質管理という順番です。その他は興味があれば程度でも良いですね。
もちろん覚えておくに越したことはないですが、資格取得を目指していないなら、次の英語や他のスキルに時間を掛けた方が良いです。
英語
実際に国内の大手企業では、朝会や夕会を英語で実施しているところが多いです。
また、会議には議事録という記録文書を作りますが、そちらも英語です。
各会社とも、近々にIT業界のTX(デジタルトランスフォーメーション)による生き残り競争を予期しており、当然、飽和している国内市場ではなく、海外進出や海外パートナーとの連携を視野に入れてます。
よって、営業は今後生き残るための必須スキルになるため、まずは会話レベルから是非習得しましょう。
コンサル
ここで言う「コンサル」スキルというのは、顧客ニーズを拾う力のことです。
顧客から要件を聞き出す(ヒアリング)際は、顧客側が既に考えている「既知のニーズ」と顧客側が気付いていない「未知のニーズ」があります。
「既知のニーズ」は基本的にそのまま要望通り要件を実現する方針で良いのですが、たまに会社全体の費用対効果などを考えた場合に、顧客側の認識が間違っていることもあります。それを一緒になって考えてあげられる力です。
「未知のニーズ」については、何か問題があったときに、顧客側が表面のことしか気にしておらず真の原因にたどり着いていないときに良く起こります。
この場合は、課題の相関関係などの図表を示しながら、顧客側に真のニーズを諭して、本質的な具体策を一緒に検討するようにします。
今のIT業界は、実際に大手企業はコンサル業務やITディレクターといった立場で、お客様先に出向き、「顧客側と一緒になってサービスを作る」という風潮が強くなってきているため、今後ますます需要が高まります。
このようなスキルは経験によって培われるところが大きいですが、顧客側の立場を理解するような本人意識がないと身につかないため、常日頃から注意していくことが大切です。
UXデザイン
UX(ユーザ エクスペリエンス)とは、その名の通り、サービスを利用するユーザの体験をデザインすることです。
エンドユーザに対するデザインとなるため、主にB to C 業界の会社向けのスキルセットになりますが、ここ数年で非常に注目が集まっています。身近な例では、GoogleやAmazonのAIスピーカなどもそうです。
現時点はエンドユーザ向けにサービス提供からコンテンツ提供。今後はさらに利用者への感情を提供する時代になると言われてますので、UXデザインのスキルセットは今後ますます需要が高まると予想されます。
仮想化系技術
VMware、Hyper-Vに代表される仮想化技術のことです。
今や、クラウド環境を含め、ほぼすべてのシステムは仮想化基盤上で動作しているため、
システム開発技術者やシステム保守運用者にとっては必須スキルとなります。
また、顧客に対する営業提案中やサービス企画段階でも、最近は、PoC(Proof of Concept)としてクラウドや仮想基盤上に、システムを作ることが多いため、営業職がメイン業務でも、専門用語の意味やシステム概要など基礎知識は必須と言えます。
現在、オンプレミス(自社基盤)でシステム運用している国内会社でも、将来にクラウドにシステム移行(レガシーマイグレーション)する際にも深い専門知識が必要になるケースが多いため、インフラエンジニアにも必須スキルとしての求人需要は実際に高いのが現状です。
プログラミング
今はフルスクラッチ開発の需要は少なく、リバースエンジニアリングが主流ですが、パッケージ製品の需要は引き続きを含め、高いと言えます。
そのため、各パッケージ製品ベンダーにとっての、プログラミング技術は必須と言えますし、需要が無くなることは無いでしょう。
ただし、システム開発を低コストに抑えるため、安価な賃金のインドや中国にオフショアするケースが多くなって来ているため、もし、今から習得するというのであれば、優先度は低くて良いと思います。
サービス企画
ここでのサービス企画とは、自社内でビジネス拡大のために、新たなクラウドサービスを企画したりパッケージ製品の開発を企画したりする業務のことです。
マーケットリサーチや需要予測を元に、自社の現状況をSWOT分析などして、費用対効果や実現性の検証を経て、社内の予算稟議を通して、サービスを企画するといった内容です。
色々とやることが多い分、IT業界に限らず、価値ある何かを提供する会社にとっては喉から手が出るほど欲しいスキルセットで、ある程度の経験と知識、プレゼンテーション力が必要となってきます。
経験がホントに重要ですが、機会に恵まれることも少ないため、ノウハウも体系化された本などもありますので、将来のキャリアアップのためにも、まずは事前にある程度知識を頭に入れておくことをおススメします。
システム運用
会社には業務システムが存在するため、その動作する基盤がオンプレミス(自社基盤)にせよ、クラウド利用にせよ、システム運用業務は必須となります。
ただ、大手企業などはコスト削減のため、海外事業社にアウトソーシングすることも多くなってきており、求人自体の需要数は減ってきてます。
求人要望が減った代わりに、人員淘汰され、高い技術力が必要となるITOコンサルといった運用業務改善などの求人需要が高まりつつあります。
よって、経験者は別として、もし今からこのスキル習得を始めるという人は他のスキルを優先した方が良いでしょう。
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さいごに一言
いかがでしたでしょうか?
実際にこの文面ではお伝えできないほど、細かなアレコレがあるのですが、今の国内IT会社は大筋は上記の通りで間違いないです。
一番大切なことは、IT(今はIoTと呼んでますが)は各業界の業務を支援するための縁の存在の位置づけです。たとえば、Fin x techや不動産 x techに代表されるように、ITだけの知識ではなく、+αの専門職を持つ人が求めらえる時代になってます。
もし他業種から転職してくる人がいれば、それを武器として面接に挑むと良いででしょう!
また、IT業界からの転職であれば、日頃から他業界の顧客状況や業務状況を理解しつつ、ITを利用してどうしたらよいかなど考えておくと良いと思います。
IT業界では、そういう人財(財を成す)を求めてます。